授乳初期 飲酒お酒が好きな方が妊娠しました。さて、妊娠中、お酒は飲んでいいのでしょうか。出産まで10ヶ月近くの長い妊娠期間の道のり、果たしてどれだけのお酒が好きな妊婦さんが守られているでしょうか。今回は授乳初期と飲酒の関係についてご紹介します。






あなたは大丈夫?授乳初期と飲酒の4つの関係

1)妊娠初期とは

妊娠初期とは、いつ頃の事を言うのでしょうか?妊娠周期は意外と面倒でわかりにくいのです。最終生理日の2週間後に妊娠2週目0日として妊娠カレンダーがスタートをきります。やはりちょっとややこしいですね。妊娠期間は、初期、中期、後期と3ヶ月単位で区切ります。妊娠初期は、0週から15週となります。この頃は、胎児の細胞分裂を繰り返し胎児の体の器官の形成時期で非常に大事な時期です。

この大事な時期に、軽率に捉え、アルコールを摂取する習慣を断ち切らないと、胎児性アルコール症候群(FAS)になる可能性が大きくなります。さて、この胎児性アルコール症候群(FAS)とは、具体的にどんな症状なのでしょうか?

2)胎児性アルコール症候群(FAS)とは

胎児性アルコール症候群(FAS)とは、母体の妊娠中の過度なアルコール飲酒の習慣によって、胎児にもたらす身体的に先天的疾患や神経や発達や顔面の容貌に悪影響を及ぼしてしまう事です。

(1)胎児の顔面奇形の可能性

ニュースでジカ熱で小頭症の赤ちゃんを見た事がある人は、多いかと思われます。まさにあの症状です。胎児性アルコール症候群(FAS)の疾患があれば、顔面に奇形をもたらすという認識もだいぶ広まりつつあるようです。具体的な症状としては、顔のバランスが悪いのが特徴です。

例えば、鼻から唇まで通常より長かったり、鼻も小さく、小顎症とよばれ、顎がとがっていたり、耳が形態異常であったりと、顔面にかなり奇形をもたらします。これを個性ととらえずに、医師に診断してもらう必要があります。正常な顔のそれぞれの位置のガイドラインというがあり、それを超えるようであれば、顔面の奇形であることが発覚します。

(2)胎児の中枢神経の障害の可能性

人間の行動の司令塔のような中枢神経に何らかの異常をきたす事もあります。発達遅滞、精神遅滞など知的障害になる可能性もあります。先天的な疾患になってしまいますので、将来治癒できるものではありません。

(3)胎児の発達障害の可能性

注意力が散漫な多動性障害(ADHD)の原因である事もあります。

(4)胎児の流産、死産、早産の可能性

脳の発達が遅れ、心臓が弱く、機能しなく、流産の原因になってしまう可能性もあります。中枢神経や発育不全などにより、最悪の場合死産に至ってしまうケースもあります。

3)胎児性アルコール症候群(FAS)の原因

これは、母体の飲酒の習慣であることは、言うまでもありません。確かに胎児性アルコール症候群(FAS)になってしまったケースは、ごく稀ですが、それでも女性の飲酒率、習慣率が昔よりも増えて、今後増える可能性は高くあります。

とりわけ、日本人の妊婦は、欧米よりもアルコールが妊娠に悪影響を及ぼすという事の認識が薄く、胎児性アルコール症候群(FAS)に対しての知識に乏しいのが原因でしょう。周りも知識不足で「ちょっとぐらいなら」と勧めてしまうケースもあります。また妊婦は孤独感があり、精神的にも不安定になり、アルコールや喫煙に走ってしまう自覚のない妊婦も少なくありません。

また、僅かなアルコール量でもちりも積もる、胎児性アルコール症候群の発生を引き起こす可能性が高くなってしまいます。影響が出てしまうアルコールの量は、15ml以上の毎日の摂取が基準とされているそうです。ワインですと、2杯分に当たります。

1日ワイン2杯のアルコールでも、発生する可能性があります。アルコールを嗜む人の平均的なアルコール量で胎児性アルコール症候群を引き起こしてしまう可能性は大です。自分は大丈夫、ごく稀なケースと過小評価しない事です。

4)将来的に妊娠を望むなら

将来的に妊娠を望むのなら、アルコールは控えた方がいいでしょう。しかし、女性の社会的進出で、アルコールを摂取する機会も増えてしまいます。仕事その他諸々のストレスから、飲酒が日常的になっている女性も少なくありません。しかし、将来的に妊娠を望むのであれば、本格的に妊活に入るのであれば、アルコールは控えた方がいいです。

いかがでしたか?空恐ろしくなったのではないでしょうか?日本は、まだまだ妊婦のアルコール摂取を控えるという認識が低いようです。「ちょっとならいいか」と自分に甘くなってしまってはないでしょうか。妊娠中は、精神的に不安定でつわりなどで異常な食欲もあり、暴飲暴食に走る可能性も高いと考えられます。従って、妊娠中にアルコール依存になる可能性も高いと思われます。

缶ビールや缶酎ハイなど成分を記載されてる箇所に妊婦の人はアルコールは控えましょうとありますが、それを守っている妊婦さんはどれくらいいるでしょうか。これくらいでは、まだまだ企業や国も妊婦のアルコールの危険性を呼びかける情報が少ないように思われます。妊婦さんがアルコールの危険性を知る自己責任を持つ必要が出てきます。

生まれてくる赤ちゃんのためにも、ぜひ妊活中からアルコールは控えてください。また、母乳育児中もアルコールを控えることは言うまでもありません。



今回のまとめ

1)妊娠初期とは

2)胎児性アルコール症候群(FAS)とは

3)胎児性アルコール症候群(FAS)の原因

4)将来的に妊娠を望むなら