アルコール 下痢たくさんお酒を飲んだあと、急にお腹を下してしまうことがあるかと思います。それがもしも自宅に帰る途中で起きたりしたりすると辛いものです。そんな辛い下痢を事前に防ぐためにも、アルコールと下痢の関係を4つの項目に分けてご紹介します。






要注意!アルコールと下痢の4つの関係

1)どうしてアルコールを飲むと下痢が起こってしまうのか

アルコールは実は、人間の身体にとってはなんの栄養もなく、刺激物となります。アルコールが身体の中を運ばれる際、胃や腸の粘膜を少しずつ傷つけながら運ばれていく為、粘膜はどんどん荒れていきます。胃や腸が傷付いてしまうと正常な機能ができにくくなってしまい、消化が追いつかず消化不良を起こしてしまうのです。

長年アルコールを摂取し続けると、胃や腸に繰り返し負担を与え続けることになり、機能がどんどん低下してしまうため、慢性的な下痢になる可能性もあります。毎日の飲酒はなるべく避けて少なくとも3日に1回程度か、1回の飲み会での大量の飲酒は控えるようにしましょう。1日のアルコールの適量は、ビール瓶では中瓶1本、日本酒では1合、ワインでは180ml程度が適量とされています。健康のためにも、飲み過ぎには注意が必要です。

そして、アルコールは腸のぜん動運動を活発にする働きがあります。少量程度であれば適度にぜん動運動を促してくれる為、便通改善などいい影響もあるのですが、大量に摂取をしてしまうと本来の腸の働きよりも早く便が排泄されてしまう為、便の水分がきちんと吸収されておらず、水分の摂りすぎとなり下痢を起こすのです。

また、体内に入ったアルコールは肝臓によってアセトアルデヒドへ分解されるのですが、大量のアルコールが入るとそちらの分解に忙しくなり、肝臓本来の機能である消化吸収を助ける役割をしてくれる胆汁を生成するのが遅くなってしまいます。胆汁の生成が遅れることによって消化不良を起こしてしまい、下痢を起こすこともあります。

2)下痢になってしまった場合の対策

下痢になってしまった場合、痛み止めや下痢止めなどで一刻も治してしまいたいと薬を飲みたくなるかと思います。しかし、アルコールを肝臓が吸収する際に他の物も一緒に吸収してしまう為、普段より薬が効きすぎてしまう場合があります。痛み止めや睡眠薬などの薬をアルコールと同時に飲むのはとても危険で、場合によっては命にかかわることもあるので薬に頼って早く治そうとするのはなるべくやめるようにしてください。

下痢をした後は身体から水分が抜けてしまい脱水症状を起こす可能性もあるので、常温のスポーツドリンクなどの水分を少しずつこまめに摂取し、食事はうどんや野菜のスープなどの消化にいいものを食べるように心がけましょう。冷たい飲み物を一気に飲むとお腹を冷やしてしまい逆効果になるので注意してください。そして、下痢が起こってから1週間〜10日くらいは、肝臓や腸を休ませてあげるために休肝日を設けてあげると良いかと思います。

3)下痢を起こさないようにするために

なるべく下痢にならないように、おつまみとお酒との食べ合わせも重要です。お酒を飲むと唐揚げやポテトなどの油物をついつい食べたくなってしまいますが、油は消化をとてもしにくいものであるため、分解されないまま腸に残ってしまい、腸の粘膜を傷つけて消化不良を起こし、下痢を引き起こしてしまいます。

そうならないためにも、お酒のおつまみには枝豆や豆腐料理、イカやタコ、チーズ、玉子料理など消化をしやすいさっぱりした食べ物がおすすめです。本来ならば油は1日にティースプーン1〜2杯までが理想的ですので、美味しいからといって揚げ物を食べ過ぎないように注意してください。

4)普段からも気を付けたいこと

完全に下痢が起こらない体質になるのは難しいですが、アルコールで下痢をしにくい体質になるためには普段から腸内環境を整えておくことも大切です。腸内環境を整えるためには、普段から1日2ℓのお水を摂取することを心がけたり、200gのヨーグルトなど、乳酸菌を摂取することも効果的です。食事はキャベツやキノコ類など食物繊維の多いものを食べるように心がけると良いです。

ただし、一品だけを集中して食べるのではなく、バランスの良い食事を摂るようにしてください。飲み会の席では一気にお酒を飲まずにゆっくりと飲むこと、食事はなるべくさっぱりしたものをよく噛みながら食べること、何より飲み過ぎないことが1番の対策となります。普段からの食生活で健康な身体を作ることを心がけながら、飲み会に楽しく参加できるといいですね。






今回のまとめ

1)どうしてアルコールを飲むと下痢が起こってしまうのか

2)下痢になってしまった場合の対策

3)下痢を起こさないようにするために

4)普段からも気を付けたいこと