二日酔い オレンジジュース新年会から始まり、歓送迎会、暑気払い、忘年会、女子会、、節目節目には飲む機会が多くありますね。そして目覚めとともにやってくるのが二日酔いです。そのときは「オレンジジュース」です。その理由や働きを探ってみましょう。






意外と知らない真実!二日酔いとオレンジジュースの4つの関係

1)それは脱水症状では?

まず最初に、飲酒で体内に入ったアルコールは胃腸で吸収されてから肝臓に運ばれ、肝臓で分解されて「アセトアルデヒド」に変わります。その後、酢酸に分解されて、最終的には水と炭酸ガスに変わり体外に排出されます。

この「アセトアルデヒド」は有害物質です。肝臓が一生懸命に働いても、分解能力以上にアルコールを飲むと有毒の「アセトアルデヒド」が体内に蓄積されていきさまざまな不快症状を引き起こします。まさに二日酔いの原因です。

アルコールの分解には大量の水分が使われるので、飲酒量が増せば増すほど体内の水分が減り、必要な水分を保つことが間に合わなくなります。飲酒中にトイレに行く回数が増えることはありませんか。アルコールには利尿作用もあるのでこれによっても水分が失われていきます。アルコール成分のあるものはいくら飲んでも水分の補充にはなりません。肝臓の負担が増えるだけです。

イメージしてみましょう。肝臓は、体内に流れ込んできたアルコールを分解するために必死に水車を回しています。そこに次から次へとアルコールが流れ込んでくると。分解の水車を回すための力になる水が足りなくなり、回らなくなるという図式です。

夜中に目覚めたときや朝起きた時、また、二日酔いを我慢しながらの仕事中、やたらと喉が渇くことが多くありませんか。これらの原因も飲酒による体内の水分減少にあります。人間は水でできています。成人でおよそ60-65%が水分なのです。水分量は男女や年齢での違いはありますが、日常生活の中でも発汗や排尿で水分は失われています。それにプラスして飲酒による水分不足が生じたならば体内水分不足となるわけです。

そこでまず二日酔い解消には一番に水分の補給です。常温のお水やスポーツドリンクも効果がありますが、ここでは「オレンジジュース」をお勧めします。なぜなら、水分とともに糖分やミネラルも失われていますので、それを補うにはオレンジジュースが適しているからなのです。

2)それは低血糖では?

二日酔いになると、頭が痛い、なんとなくだるいなどの症状もあります。これは低血糖状態だからです。二日酔いの二大原因は水不足(脱水症状)と並んでこの低血糖症と言われています。ではなぜ低血糖症は起きるのでしょうか?そしてその解消対策として「オレンジジュース」が適している理由はなんでしょう。

飲んだ帰り道に、コンビに寄ってアイスクリームやお菓子を買って食べてしまったり、はたまた〆のラーメンに繰り出したりしませんか。その欲求や空腹の原因のはこの低血糖症状態によるものです。飲酒により体内の糖が消費されて血糖値が下がります。これを脳は空腹のサインと受け取って糖分を摂らなければと働きかけるからなのです。飲んだ席のおつまみでは追いつかない糖不足が甘いものなどを欲する一因です。

飲酒により水分不足と同様に糖分も失われるのは、またまた肝臓の働きと関係があります。通常、肝臓は糖分を貯蔵して必要に応じて供給していきます。前項にあるよう、体内にアルコールが入ると肝臓はアルコールの分解を優先させて一生懸命に働くために、他の働きは休憩することになります。これにより糖の貯蔵や供給も一旦停止となるために、糖分不足が起こり頭痛やだるさを起こすのです。

またアルコールの利尿作用による排尿により水分とともにビタミン等も失われていきます。これらを原因とする二日酔いには果実ジュースが効果的です。果物に含まれる果糖は吸収が早く低血糖症をすばやく解消してくれるからです。

果実ジュースのなかでも一般的に二日酔いに効くのは「オレンジジュース」です。手に入りやすい、飲みやすい飲料であり脱水症状と低血糖症を同時に素早く解消してくれて二日酔いで失われた栄養素の補給にも適している飲み物なのです。 「オレンジジュース」に含まれているビタミンCは身体の中に残っているアセトアルデヒドを分解排出するのに効果的とも言われています。

3)それは何%ですか?

店頭で「オレンジジュース」を手に取ったとき商品をよく見てください。それは果汁何%ですか?一口に「オレンジジュース」といっても様々な種類がありますね。本来JAS法では果汁100%のものだけがジュースで、それ以外のものはジュースとは名乗れません。自宅にいて生の果物を搾りたて100%ジュースで飲むことは難しいですね。

ではどんなオレンジジュースがあるでしょう。よく目に付くのは濃縮還元ジュースです。これはオレンジから水分をとばして一旦冷凍したものに、再度同量の水分や香料を足したものです。一般的に「オレンジジュース」とよんでいるものはこちらが多いです。100%ではありませんが、ビタミン・ミネラルも含まれています。二日酔いには適しているでしょう。

他には、○%果汁飲料と呼ばれるものがあります。よく小さなお子さんが飲んでいます。これは表示とおりの○%しか果汁は含まれませんので、二日酔い解消には物足りないかもしれませんが、甘くて飲みやすいので糖分補給には良いでしょう。

4)「オレンジジュース」は万能ですか?

「オレンジジュース」以外にもグレープフルーツジュースなどの柑橘系ジュースにも同じような効用があるといわれています。これらは二日酔い解消の万能選手ですが注意点もあります。

一番気をつけたいのは、自分の二日酔いの症状です。吐き気がとまらない、胃が痛いときなどに、「オレンジジュース」に含まれる酸が強すぎることがあります。アルコールにやられて疲れすぎた胃には刺激が強すぎて胃を傷めることもあります。そんなときは常温の水や冷たすぎないスポーツドリンク等で水分補給をしましょう。

「オレンジジュース」に含まれるビタミンCの過剰摂取にも気をつけましょう。ビタミンCは水溶性ですので過剰に摂取しても体外に排出されますが、下痢等につながることがあります。二日酔いですでにお腹の具合に不安があるときは飲み過ぎないように。

もう一つは糖分の摂りすぎです。生を搾った100%ジュースの糖分は果物本来の果糖ですが、加工された果汁製品には糖分が加えられているものもあります。500mlに砂糖50グラムのものもあります。美味しいから、飲みやすいからでのがぶ飲みは控えましょう。

適量を過ぎなければお酒の席は楽しいものです。そして朝の目覚めにおいしい「オレンジジュース」を一杯飲んで、すっきりと一日を始めましょう!






今回のまとめ

1)それは脱水症状では?

2)それは低血糖では?

3)それは何%ですか?

4)「オレンジジュース」は万能ですか?