ビール 悪酔いどうせお酒を飲むなら、みんなで楽しく飲みたいですよね。お酒の選び方や飲み方を意識すれば、悪酔いして自分だけしんどい思いをしたり、友人や家族に心配をかけることは少なくなるはずです!今回は自分の体のためにもビールと悪酔いについてご紹介します。






意外と知らない真実!ビールと悪酔いの4つの関係とは?

1)酔い方の種類

(1)悪酔い

お酒を飲むと、肝臓でアルコールが代謝されて酢酸になります。アルコールは、分解されてアセトアルデヒドになり、アセトアルデヒドはALDH(アルデヒド脱水素酵素)の作用で酢酸に分解されます。「悪酔い」の原因この代謝の過程でできるアセトアルデヒドは、毒性の強い物質として知られており、濃度が高くなりすぎると、赤面・吐き気・頭痛・脈拍数の上昇などの症状を起こし、「悪酔い」の状態になります。

◎症状

飲酒後「2、3時間から5、6時間後」に現れます。頭痛や悪寒、いらだち、沈鬱状態、吐き気、嘔吐などの症状が出ます。

(2)二日酔い

「二日酔い」の原因は「悪酔い」と同じであると考えられてきました。研究を重ねた結果、二日酔いの症状は、血中のアルコール値、アセトアルデヒド値が低下した時点以降に生じることが分かり、アセトアルデヒドが直接の原因ではないと考えられるようになりました。

現在、研究が進められており、血中のカテコールアミン(ドーパミン、アドレナリンなど神経伝達物質)量の上昇が二日酔い症状の要因である可能性が高いと指摘されています。二日酔いの状態では成長ホルモンなどの分泌に影響を与えている(ホルモンの分泌は中枢神経系のドーパミンニューロンにより調節されている)ことをふまえ、アルコールがドーパミンニューロンに対して直接作用する結果、二日酔いになるとも考えられています。

◎症状

飲酒後「8から14時間前後」に起こる、頭痛・嘔吐・発汗などを伴う不快な自覚症状を持つ状態

2)製造の違い

(1)醸造酒

原料(ブドウや麦など)を発酵させて造るお酒。

醸造酒の例:日本酒・ワイン・ビールなど

(2)蒸留酒

醸造酒をもとに、更に蒸留させてアルコールの純度を高めたもの。蒸留によって不純物が取り除かれ、純度の高いお酒は二日酔いになりにくい。

蒸留酒の例:ウォッカ・ジン・焼酎など

(3)混成酒

醸造酒や蒸留酒を原料にお酒に植物や果物で味を付けて、更に糖分や香辛料・色素などを配合して造ったもの。混成酒もアルコール以外の様々な成分が含まれているため、二日酔いになりやすいといえるでしょう。

混成酒の例:梅酒・リキュールなど

3)なぜ、ビールは酔いやすいの?

(1)ビールは醸造酒

醸造酒には、水・アルコール以外の物質が含まれているので、アルコールの分解に時間がかかることから、悪酔い・二日酔いになりやすいとされています。お酒の適量は、人それぞれだったり体調により異なりますが、普通にお酒を飲める体質の人で、標準的な体格の人では、「1日の適当な酒量(3時間で分解できるアルコール量)」は、ビールであれば大瓶1本とされています。

(2)ビールは炭酸

泡に含まれる炭酸ガスは、腸でアルコールを吸収させやすくする作用があります。飲み会で「とりあえずビール」と言いますが、ビールを飲んだ後に蒸留酒を飲むとアルコールが吸収されやすくなっているため、酔いがまわるのが早くなり悪酔いする可能性が高くなります。

(3)蒸留酒を飲んでからのビール

蒸留酒を飲んでから醸造酒を飲むと、後に入ってきた醸造酒の不純物の影響でアルコールの分解が阻害され、いつまでも体内にアルコールが残ってしまう、二日酔いしやすくなります。「とりあえずビール」の後で、蒸留酒(含んだチューハイ、カクテルも)を飲み、その後ビールに戻ることも同じです。

4)原材料の違い

(1)生ビール(天然の原料)

麦芽・ポップ・(米・コーンスターチ)

(2)発泡酒(天然の原料+添加物)

麦芽、ホップ(天然のもの) 糖類、カラメル色素、酵母エキス、大豆たんぱく等(メーカーや種類で異なる。たまに無添加のものも有)

(3)新ジャンル(添加物)

発泡酒(麦芽エキス、ホップ、糖類、カラメル色素、アルコール、食物繊維、酵母エキス、大豆たんぱく、調味料(アミノ酸)、甘味料(アセスルファムK))、スピリッツ(大麦) (メーカーや種類で異なる)

※生ビールが天然のものを使っているのに対し、発砲酒や新ジャンルは添加物がたくさん入っています。その添加物は肝臓や腎臓で処理されますが、肝臓はアルコールの分解にも使われるところ。肝臓は、フル活動することになるんですね。通常以上の働きをすると、当然処理できない・処理が遅れることも出でくるので、発砲酒や新ジャンルは、生ビールよりも悪酔いしやすい飲料と言えます。

5)悪酔いするのを避けるには?

(1)飲む30分前ぐらいまでに食べておくのが理想!

キャベツ・干し柿・ヨーグルト・おにぎり・カレー・蕎麦・チーズ

6)悪酔いした時の対処法

(1)水分(特に温かいもの)を多くとる

白湯・温めたスポーツドリンク

(2)安静を心がける

眠いなら寝れば酔いが、意識がなくなりそうなら周りの人に声をかける

(3)ビタミンC・蜂蜜・果実・果糖などをとる

(4)口あたりの良い食事、充分な睡眠をとる






今回のまとめ

1)酔い方の種類

2)製造の違い

3)なぜ、ビールは酔いやすいの?

4)原材料の違い

5)悪酔いするのを避けるには?

6)悪酔いした時の対処法