二日酔い フルーツたくさん飲んだ次の日、二日酔いになってしまってあっさりしたものや酸っぱいものが食べたくなったり、やけにフルーツが美味しく感じたりしませんか?それは実はアルコールの影響なんです!意外と知らない、二日酔いとフルーツの関係性をご紹介します。






意外と知らない事実!二日酔いとフルーツの4つの関係

1)二日酔いってどんな状態?

まず、二日酔いとは身体がどのようになる事をいうのでしょう。二日酔いでよく起こる症状といえば、頭痛・吐き気・のどの渇き・胸のムカムカ・身体の怠さなどです。人によって状態は様々であるのですが、なぜそのような症状が引き起こるのでしょうか。アルコールが体内に入ると、肝臓ではアルコールを「アセトアルデヒド」という成分へ分解する働きが起こります。
このアセトアルデヒドはアルコールよりも強い生体反応を起こす有害物質であり、吐き気や心悸亢進・アルコール性肝硬変など様々な病気を起こす可能性を持っている為、分解したアセトアルデヒドを早く体外へと排出しようと、アセトアルデヒド脱水酵素という酵素(ALDH)が肝臓の中で働きます。このALDHの働きがアルコールの摂取量に追いつかないと、体内に残ってしまい吐き気や頭痛、身体の怠さを引き起こしまうのです。
また、アルコールが体内の胃や肝臓を通って運ばれる際に胃や肝臓の粘膜に傷をつけたり、処理に追いつかず次の日まで残ってしまうと胃の中で炎症を起こすこともあります。これが、翌日の胃のムカムカにもつながるのです。少しの量であれば問題はありませんが毎日飲酒をして胃や肝臓の粘膜の負担が蓄積されると、肝硬変やアルコール性肝炎といった厄介な病気を引き起こす原因となります。
毎日飲酒をしている方は、せめて1日おきに減らすなどしてなるべく休肝日を設けてください

2)二日酔いに効く?フルーツの働き

フルーツが二日酔いに効くとはよく聞く話ですが、それは何故なのでしょうか。フルーツには全般に果糖という糖分が含まれており、この果糖は肝臓の代謝機能を高め、アルコールの分解を進めてくれます。また、フルーツにはビタミンCを多く含むものがたくさんあります。ビタミンCには、アルコールによって傷付いたり、弱ってしまった肝臓を治してくれる働きや、二日酔いの原因物質のアセトアルデヒドの分解を助けてくれる働きもあります。
二日酔いになってしまったとき、アセトアルデヒドを処理しようと胃や肝臓がフル回転すると、汗や尿などから体外へ排出しようとします。その分解過程で、ALDHの働きに水が必要となるのです。アルコールには利尿作用があり、更に水分の排出を助長します。しかし、この時に排出されるのは飲んだお酒の水分ではなくまずは血液中の水分です。
続いて浸透圧上昇により血管に移動する体液の水分が排出されるため、脱水症状を引き起こしやすくなるのです。二日酔いの時にお水を飲みたくなるのはこのような働きからです。フルーツには水分が豊富なものが多いので、この脱水症状にも効果的です。さらに尿と一緒にビタミンB1やビタミンB2、ビタミンC、カリウムなどの重要な栄養素も体外に排出してしまっているので、これらの栄養を補給するためにもフルーツは効果的と言われています。

3)注意しよう!低血糖

アルコールを分解するには血中の糖質が必要なので、分解に使われてしまうと一時的に血糖値が下がる「低血糖」の状態になります。低血糖になると、自律神経症状と呼ばれる症状が現れます。発汗や手足のふるえや動悸、不安になるなどです。また、強い空腹感、吐き気などが起こることもあります。これらは血糖値の下がり過ぎに対し身体が自律神経を介して警告症状を発しているのです。
この警告症状が現れる血糖値レベルを超えてさらに血糖値が低下すると、中枢神経症状と呼ばれる症状が現れます。目のかすみ、物が二つに見える、頭痛、集中力がなくなる、身体に力が入らない、眠くなる、意識が遠のく、などです。これらは低血糖のために脳の細胞が正常に働かなくなりつつあるために起こるもので、すぐに血糖値を上げてあげないと、意識障害に陥る危険があります。
このような状態に陥るのを防ぐためにも、フルーツの果糖は効果的なのです。

4)二日酔いにおすすめのフルーツ

フルーツの中でも特に二日酔いにおすすめのフルーツをご紹介します。
(1)柿
柿に含まれている「タンニン」や「カタラーゼ」が二日酔いに効果的な働きをします。タンニンは毛細血管の浸透圧を高め、血圧を調整する働きがあります。また、タンニンはアルコールそのものとも、アセトアルデヒドとも結合して体外への排出を促しますので、二日酔いには有効です。更にビタミンCも柿100gにつき70mg含有と言われていますので、一般的な1日必要量が50mgとすると1個200gの柿なら半分で摂取できることになるのです。
(2)グレープフルーツ
グレープフルーツにはフルクトースという果糖が含まれています。このフルクトースは、アセトアルデヒドを分解してくれる働きがあるとされています。そのため、アセトアルデヒドの排出を促してくれることから飲み会前に食べると二日酔いの予防が期待できます。
また、クエン酸もたっぷり含まれており、クエン酸は血行を促進してくれる働きや、肝臓の解毒機能を高めてくれる作用があるといわれていますので、グレープフルーツは二日酔いに最適な効果をたくさん持っているのです。同じくクエン酸がたくさん含まれるレモンの果汁を、ビールや焼酎に混ぜて飲む人もいるそうです。
(3)バナナ
バナナにはカリウムがたくさん含まれています。カリウムはフルーツにはカリウムを含むものが多いのですが、その中でもダントツに多いのがバナナです。アルコールを摂取すると利尿作用が働き、大量に尿を排出します。その際に、体に必要なビタミン類やカリウムも大量に排出してしまっているのです。バナナを食べることによって、このカリウムを効果的に補充することができるので二日酔いの緩和になるのです。
症状に合わせて、フルーツの効果を上手に活用して早く回復できるように対策しましょう。





今回のまとめ

1)二日酔いってどんな状態?
2)二日酔いに効く?フルーツの働き
3)注意しよう!低血糖
4)二日酔いにおすすめのフルーツ