飲酒後 頭痛お酒を飲んだ後に、なぜだか頭がズキズキする。そんな辛い状況に陥ってしまうことがありますよね。なぜお酒を飲むと頭痛がするのでしょうか。今回は飲酒後と頭痛の関係についてご紹介します。





あなたは大丈夫?飲酒後の頭痛の4つの事実

1)飲酒と頭痛の関連性

飲酒後に頭痛が発生する原因はいくつかあるのですが、一つは、アルコールを摂取することで血中のアルコール濃度が上がると身体の血管が拡張するため、その際に頭部の血管が無理に拡張されることで痛みが発生するのです。心臓の脈に合わせてズキズキと頭痛がする場合はこれが原因であることが多いでしょう。もう一つは、脱水症状が影響して起こる頭痛です。
脱水症状を体が引き起こすと、頭の中で脳を支える役割をしている髄液が減少してしまいます。そうすると脳が正常な位置より低下してしまい、静脈などが直接刺激を受けやすくなり、痛みが発生することが多くなります。身体を起こすと頭がズキズキ痛み、横たわると和らぐ場合は脱水が原因となっている場合が多いです。脱水症状を起こしてしまうと、場合によっては命に関わることもあります。
こまめにミネラルウォーターや塩分の入ったスポーツドリンクを摂取して、脱水を起こさないよう注意が必要です。また、アルコールの中に含まれるアセトアルデヒドという成分が頭痛の原因となることもあります。アセトアルデヒドは身体にとって強い毒となる成分を持っている為早急に処理をしようと胃が働くのですが、処理が追いつかず身体の中に残ってしまっている場合は吐き気や頭痛や身体のだるさなど様々な症状を引き起こすのです。
アセトアルデヒドが原因となっている場合は消化されるのを待つしかないのですが、ウコンを飲んで胃の働きを促したり、飲み物や食べ物も消化の良い物を心がけてなるべく胃に負担をかけないようにしましょう。

2)頭痛を防ぐ飲み方

実は飲み会中のお酒の飲み方を気をつけると頭痛を防ぐことができるかもしれません。それは、飲酒中にアルコールと同量の水分摂取を心掛けることです。頭痛の原因は脱水や体内に残ったアセトアルデヒドにあるので、できるだけ水分を摂ってアセトアルデヒドは体外へ排出しましょう。しかし、ここで言う水分とはアルコールを含んだ飲み物のことではなく、水やお茶といった飲み物をさします。
アルコール摂取中であれば、お茶やコーヒーなどの利尿作用のある飲み物は更にアセトアルデヒドの排出を促してくれるため、おすすめです。但し、利尿作用のある飲み物ばかりを飲み過ぎてしまうと脱水を起こしてしまうため、水もこまめに一緒に飲むようにしてください。また、空きっ腹の状態でアルコールを摂取しないようにしましょう。
空っぽの胃や腸にアルコールだけを流し込むと、他に内容物がないので、アルコールを急速に吸収してしまいます。肝臓はフル回転で動き出すのですが、処理能力が追いつかずにアセトアルデヒドをどんどん増やしてしまいます。そうならない為にも、あらかじめ胃に何かを入れておきましょう。アルコールを飲む2〜3時間前にはお菓子や軽食を食べておくことをおすすめします。

3)頭痛が起きたらできる対策

(1)冷やす
お酒によって頭痛を感じた時は、温めるのではなく冷やす様にして対処してください。血管が膨らむことで痛みが生じているわけなので、血管を縮ませる必要があります。誤って温めると症状が悪化してしまう恐れがあります。冷たいタオルなどで、痛みを感じる場所を冷やすようにしてください。これは二日酔いの場合でも、飲みすぎた場合でもどちらにも有効です。
(2)ツボを押す
ツボを押すと頭痛が和らぐこともあります。二日酔いに効くツボをご紹介します。百会(ひゃくえ)というツボが、頭頂部の左右の耳を結んだ線の真ん中に位置します。親指でゆっくり揉むようにおすと頭痛を和らげてくれます。
また、風池(ふうち)というツボは後頭部の髪の生え際の耳の後ろの骨の内側に位置します。親指で強めに押すと効果があります。ゆっくり呼吸しながらツボを押すと効果が少しはあるかもしれません。ぜひ試してみてください。
(3)水分補給をしっかり
頭痛の原因が脱水なのであれば、水分をしっかりと摂取すれば頭痛の対策ができます。水分を摂取してアセトアルデヒドの排出を促し、体内にしっかりと水分を補充して、肝臓の働きを整えましょう。また、翌日に頭痛を起こしにくくするために飲み会前にはペットボトル1本分の水が麦茶を飲み、飲み会の間もお酒一杯に対し、間に一杯のお水を飲むように心がけると良いです。
ただ、水分を摂取しないといけないからといって、大量の水を一気に摂取するのはあまりよくありません。食後は、食べたものを消化するため胃の動きが活発になっており、水分も吸収しやすい状態になっています。そんなときに大量に水を摂取すると、消化不良の原因となったり、翌朝のむくみにもつながります。一度に摂る水分の量はコップ1杯分の、150〜200ml程度が適量といわれています。
ちなみにコーヒーや緑茶はカフェインの利尿作用で脱水をさらに引き起こしてしまう為、頭痛がしているときはなるべく我慢するようにしてください。暖かいものが飲みたいときは、カフェインの入っていないお茶を選ぶようにしましょう。

4)起こると怖い!群発頭痛

アルコールが引き金となって起こり得る頭痛のなかでは、最も痛みが激しいと言われています。症例は珍しく、診断にも時間がかかると言われているやっかいな頭痛です。その痛みは、目の奥や周りから側頭部まで広がり、突き刺すような激しい痛みが15分~3時間くらい続きます。その痛みは目の奥がえぐられると表現されることもあり、頭痛のなかでは最も激しく痛みます。
そんな強烈な痛みが1〜2か月と長い期間続く「群発期」があり、それから半年~3年としばらく経ってからもまた同じような症状が表れます。この群発性頭痛の患者は男性の方が多く、女性の約3〜7倍といわれています。特に働き盛りの20〜40代男性に多くみられ、1000人に1人がこの頭痛に悩まされているそうです。痛みのほか、目の充血や涙、鼻水、まぶたの腫れなどを伴うのも特徴的な症状です。
万が一アルコールを飲んでこのような症状が現れた場合、暫くの間は禁酒をしたほうが良さそうです。
このように、アルコールが原因となって起こる頭痛は様々です。アルコールの摂りすぎには充分気を付けて、お酒を楽しんでください。





今回のまとめ

1)飲酒と頭痛の関連性
2)頭痛を防ぐ飲み方
3)頭痛が起きたらできる対策
4)起こると怖い!群発頭痛