2日酔い 薬お酒をたくさん飲み過ぎた翌日の二日酔いはとても辛いです。頭痛と吐き気に苦しみ、調子に乗ってお酒を飲み過ぎたことを後悔します。二日酔いの頭痛は辛いので、いつも頭痛薬に頼ったりしていませんか?実は二日酔いで頭痛薬を飲む事にはリスクがあるのです。






意外と知らない真実!2日酔いと薬の3つの関係

1) お酒で二日酔いになる仕組み

お酒を飲み過ぎると二日酔いになります。多量のお酒を飲むことによって肝臓のアルコール代謝機能が追い付かずに、アルコール中間代謝物のアセトアルデヒドが体内に蓄積することによって起こる不快な症状です。吐き気や頭痛は辛いですよね? お酒を飲むと胃と小腸から吸収されます。これには時間はかかりません。

その後肝臓で分解されて排出されるまではビール350mlでも2時間半はかかります。飲み会などで速いピッチでお酒を飲み続けるとアセトアルデヒドがどんどん蓄積されるので、翌朝に二日酔いの症状が起きるのです。

2) 二日酔いの症状はどんなもの?

二日酔いの症状は様々です。代表的な症状は頭痛・吐き気・胃の痛み・食欲不振・倦怠感・体の熱感です。これらの症状が起こるのはアセトアルデヒドの仕業です。中毒性が高いアセトアルデヒドは脳の神経を刺激するので頭痛になり、嘔吐中枢を刺激するので吐き気も起きます。 大量の飲酒により胃粘膜が剥がれて胃を直接刺激するので胃の不快感や痛みが起こりますし、飲酒で胃液が薄まって消化不良を起こすので食欲不振にもなります

そして十分な水分摂取が出来ていないとお酒の利尿作用も手伝って脱水症状にもなるので、微熱が出て怠くなります。眠っている間にも肝臓はアルコールを分解するためにフル活動を続けているので、体の疲れも溜まります。

3) 二日酔いと薬の3つの関係とは?

二日酔いでも仕事がある日なら、出勤しなければいけません。二日酔いが理由では会社は休めません。しかしちょっとでも頭を動かすとズキズキと頭が痛くて、家の中を歩くこともままならない状態です。こんな時は頭痛薬を飲めば治るから大丈夫と思っている人も多いと思います。 しかし二日酔いの時に頭痛薬を飲むことは、実は危険な行為なのです。ここで二日酔いと薬の3つの関係を説明します。

(1) 痛み止めが効きすぎる: 朝起きた時に二日酔いの症状が残っているということは、体の中にまだ多量のアセトアルデヒドが残っているということです肝臓はこのアセトアルデヒドを更に代謝して体から出さなければいけません。そのために肝臓はハードに働いています。 この時に頭痛薬を内服してしまったらどうなるでしょう?飲んだ頭痛薬は胃の中で溶けてから小腸で吸収されて肝臓で代謝されます。通常ならこの頭痛薬の30パーセント程度の成分はここで代謝されて、残った成分だけが血液中で運ばれて痛みを消します。 しかし肝臓はアルコールの代謝で精いっぱいなので、頭痛薬の代謝にまで手をかけていられません。その結果、頭痛薬の成分はほとんど代謝されずに体に回ってしまうのです。これは薬の分量を指示された分量よりも多く飲んだことと一緒です。そうなると、重大な副作用を引き起こす可能性が高くなるのです。

(2) 胃炎の悪化: 頭痛薬の副作用の代表として、胃炎や胃潰瘍があります。 体内にあるプロスタンジンというホルモンに似た物質が、頭痛など体の痛みの原因なのです。このプロスタンジンは体の各部位で様々な働きを持っていて、その一つに胃液を分泌して胃粘膜を保護する作用もあります。頭痛薬はこのプロスタンジンの働きを止める事で痛みを消すので胃液の分泌も止めてしまい、胃炎や胃潰瘍を引き起こします。 二日酔いになる程の大量の飲酒をした時は、暴飲暴食をするので胃が荒れています。このような時に頭痛薬を飲むと胃液の分泌が止まり胃粘膜が傷むので、胃炎は治りません。更に前に書いたように、二日酔いの時に頭痛薬を飲むと薬の効果が表れやすいので、胃潰瘍が悪化し最悪の場合は吐血にもつながります。

(3) 肝機能にも心配が: お酒を飲み過ぎた時は、私たちが眠っている間も休むことなく肝臓はフル活動でアルコールの代謝作業を行っています。これが続けば肝臓が疲れてしまい、働き過ぎて炎症を起こし急性肝炎になる事もあります。その時に更に追い打ちをかけて肝臓に頭痛薬を送り込んで仕事を増やしたら、いつか肝臓も働けなくなるかもしれません。

4) 予防と対策

二日酔いで頭痛がひどい時に薬に頼りすぎると、思わぬ大きな病気に罹る可能性があることがわかりました。二日酔いは病気じゃないからと言って、繰り返していると体が悲鳴を上げることになります。 まずは飲む前から二日酔いにならないように対策を取ることが大切です。体のコンディションを整えておき、ある程度胃の中に食べ物を入れておくとアルコールの吸収速度が遅くなります。飲んでいる途中のピッチも考えて、節度を守ってお酒を楽しみましょう。 もしも翌朝二日酔いになってしまってどうしても頭痛薬に頼りたいときは、荒れた胃を修復するための胃薬を一緒に飲むのも対策の一つになります。






今回のまとめ

1) お酒で二日酔いになる仕組み

2) 二日酔いの症状はどんなもの?

3) 二日酔いと薬の3つの関係とは?

4) 予防と対策