風邪 アルコール風邪の時にお酒を飲むと良いなんて話はよく聞くのではないでしょうか。でも風邪を引いているのに、お酒を飲んで酔っばらうのはやっぱりちょっと悪い気がしますよね。実際はどうなのでしょうか。今回は風邪とアルコールの関係についてご紹介します。






意外と知らない真実!風邪とアルコールの4つの関係

1)風邪の時にお酒って飲んでもいいの?飲んでいいアルコールをご紹介

風邪の時に効くお酒といえば「卵酒」が有名ですが、本当に風邪に良いのでしょうか。卵酒は「温めた日本酒に卵液と砂糖や蜂蜜を入れて作る」もので、江戸時代からの歴史ある料理です。昔から風邪の時には卵酒を飲むという風習があったので実際に飲んだことのある方も多いと思います。卵酒は風邪の引き始めに飲むのが原則ですので、それを守った上での効果をご紹介します。

(1)体を温める

アルコールを飲むと血行が良くなり、体を温める効果があります。風邪を早く撃退するためには免疫力が重要ですが、免疫力は体温が1度上がるごとに5倍から6倍上昇すると言われています。風邪を引いている時に熱が出るのはこのためです。体を内側から温めるために、寝る前に卵酒を飲むのは良い方法ですね。

(2)栄養素

卵には人間に必要な必須アミノ酸がバランスよく含まれています。中でも「シスチン」というアミノ酸は自然免疫力を高めてくれますし、「塩化リゾチーム」は細菌を撃退してくれる植木免疫力も高めてくれます。また、日本酒にもアミノ酸が多く含まれており、ワインの10倍から20倍はあると言われています。ビタミンやペプチド、ミネラルも豊富に含まれているので体に必要な栄養素も摂取できます。

2)アルコールはなぜダメ?風邪の症状とアルコールの作用

卵酒は風邪に良さそうですが、他のアルコールには危険がいっぱいです。風邪の何に悪いのか、詳しくご紹介します。

(1)免疫力の低下

免疫力の低下は風邪を引いた時に厄介になります。風邪には特効薬がないので、免疫力がとても重要なんですね。風邪で免疫力が低下している中多量のアルコールを飲んでしまうと、免疫力を下げてしまうのです。肝臓で分解されるアルコールですが、肝臓と免疫力は密接な関係にあるので免疫細胞が疲れてしまいます。風邪の時のアルコールの多量摂取は風邪を悪化させてしまう恐れもあります。

(2)脱水症状

風邪で熱が出てしまった時などは、水分の補給がとても重要です。体内の細菌と戦うためにも必要な水分ですが、大量のアルコールを摂取することにより水分が不足してしまいます。アルコールには利尿作用があるため、体内の必要な水分も尿として外に排出されてしまうのです。お酒なので水分を取っていると思う方もいるかもしれませんが、その何倍もの水分が出ていっているということを忘れずにいてください。特にビールや酎ハイなどは注意が必要です。

(3)睡眠の質の低下

風邪には睡眠がとても重要です。睡眠をたくさん摂ることによって免疫力が上がるためですが、アルコールは睡眠の質を下げてしまいます。アルコールの摂取により脳が覚醒してしまうため、浅い眠りになってしまうのです。また、利尿作用もあり眠ってる間に何度もトイレで起きてしまう、なんてこともあるでしょう。

3)こんなに危険?風邪薬とアルコールの関係

(1)副作用

アルコールを摂取すると中枢神経抑制作用が増強されます。この作用は、薬の作用も増強させてしまうので、薬そのものが効きすぎてしまうことがあります。また、副作用も強く出てしまうため、ひどければ昏睡状態にまで陥ってしまいます。絶対に薬とアルコールは同時に摂取しない方が良いでしょう。

(2)肝臓への負担

アルコールを分解しようとしている肝臓に風邪薬が加わることによって刺激が2倍になります。アルコールの分解は他の機能より優先されてしまうため、風邪薬がうまく消化できず肝機能障害に至ってまう場合もあるのです。5年間で15人の死亡例も報告されています。最悪死に至るということで、どれだけ危険かがわかるでしょう。

(3)摂取の間隔

アルコールと薬の摂取する間隔は、アルコールが完全に抜けていることと、薬の効果が残っていないことによります。こちらは個人差があるため一概に時間の指定はできませんが、体重70kgの成人男性がビール500mlで約3時間、一般的な風邪薬で5時間ほど、かかると言われています。アルコールについてはどれくらい摂取したのか、男性か女性か、体調や体質によっても時間が変わってきますので、自分で判断することは難しいでしょう。

やはり風邪薬とアルコールは併用を避けるようにしましょう。

4)アルコールは風邪予防になる?アルコールとの上手な付き合い方

アルコールを風邪の時に摂取することは大変危険なことがわかりましたね。しかし卵酒のように悪いことばかりでもないのがアルコールです。風邪に必要な免疫力、実はストレスによって大幅に低下してしまうのです。長時間の労働や心配事悩み事など、様々なストレスが現代社会では私たちを襲ってきます。

風邪の予防としてストレスを軽減することも重要なことなので、お酒を飲んで愚痴を言ったり騒いだりすることがストレスの解消にもつながるでしょう。しかし飲みすぎてしまうと二日酔いなどで体にストレスを与えてしまうので、注意は必要です。飲みすぎない程度に楽しくお酒を飲み、ストレスを軽減していくことが風邪の予防にもつながるでしょう。






今回のまとめ

1)風邪の時にお酒って飲んでもいいの?飲んでいいアルコールをご紹介

2)アルコールはなぜダメ?風邪の症状とアルコールの作用

3)こんなに危険?風邪薬とアルコールの関係

4)アルコールは風邪予防になる?アルコールとの上手な付き合い方